
ディーラー
中学・高校で仲の良かった友人と私の家でお泊まり会をしていたところ、友人が大好きなポーカーのYouTubeチャンネル経由で、ROOTSが大阪にできること、そしてオープニングキャストを募集することを知りました。
友人は以前からポーカーが趣味で、東京にあるROOTS SHIBUYAにも行ったことがあるくらいポーカーが好きなんです。一方で私はそれまで全くプレイもしたことがなく、ポーカーについてもほとんど何も知らない状態でした。
その日がちょうどキャスト応募の受付開始日でエントリーの締切は3日後に迫っていました。友人があまりにもテンション高く採用サイトやホームページを見ていたので、ふいに私もホームページを見てみたんです。
「ROOTSについて」を読んでみたところ、『ここから、ポーカーは生まれ変わる。ここから、ポーカーの新しい歴史が始まる。』という文章が。
その頃の私はまだ就活中で企業の最終面接に向けて準備をしているぐらいの時期でした。本当に有難い話ではあるんですが両親も私の就活に熱心で、いろんな就職候補先の情報を送ってくれてとにかく言われるがままに面接を受ける日々を過ごしていました。
そんな就職活動中の面接で「あなたはどういう人生を送ってきたんですか?」「あなたはどういう人ですか?一言で表すと?色で表すと?」という質問をされる機会があり、自分と見つめ合わないといけないことが多い時期だったんです。
その度に「これまで私は自分で何も決めてこなかったな」とずっと思っていて。
両親や先生の勧めもあり結局のところ今の大学に入学したのですが、「なぜ今の大学に入ったんですか?」の質問に対しても、自分の意志で決定したわけではなかったので説明ができないんです。
「自分は本当にこれでいいのか?」という疑問を持つ時期だったので、このROOTSのホームページの文章を読んだときに純粋にかっこいいと思いましたし、「自分も生まれ変わりたい!」ととても惹かれてしまったんです。
自分で選択して、自分で面接を受けて、もしROOTSで自分が自信を持ってディーラーができたなら、今度こそ自分のことを好きになれるなって。「自分の意志で初めて決めたことだから今ここしかない!」って思ったんです。
実は両親に反対されるだろうと考え、当初は両親にキャストの応募について知らせていませんでした(笑)。もし両親に発覚したその時には、ポーカーの良さや自分がROOTSでやってきたことを両親に納得してもらえるまでプレゼンするという覚悟を決めていました。
でも、定期券を再発行したことをきっかけに両親にバレてしまい、そこで正直に詳細を伝えることになりました。
予想通り両親は納得するはずもなく、まだグランドオープンもしていない研修段階で、辞めるように説得されてしまいました。
グランドオープンしたらできるだけ早く招待をするので、その日までは続けさせてほしいと宣言し、オープン後本当に両親をROOTSのビギナーズゲームに招待したんです。
ガラス張りの大きな窓からは光が差し込み、ROOTS場内を明るく照らしている中で、私たちと同年代のお客様がポーカーを楽しんでいる。その様子をみて、両親からは想像と全く違ったという感想をもらいました。
ROOTSに実際に来てもらったことで、ポーカーの印象や私に対する心配が少し和らいだことが嬉しかったです。
両親はポーカーに対してマイナスなイメージを持っていて心配していたのですが、マネージャーが常にフロアにいて見守ってくれていることや、YouTubeに上がっている「ROOTSキャストとして1日潜入する動画」を見せて、しっかりした体制の下にいるということも伝えました。
招待したその日は、両親にビギナーズゲームを体験してもらいました。
ちょうど同じ時間帯に私もディーラーとして隣のテーブルで他のお客様のビギナーズゲームを担当していたんです。
隣のテーブルから私の楽しそうな声が両親の元に届いていて「ああ、この子はこれがしたいんだな」と理解してくれたそうです。両親がROOTSのキャストでいることを許してくれた最終的な理由は「私が楽しそうだったから」でした。
「自分はこれがやりたい!」という私の熱量が伝わり、卒業までやらせてもらえることになったんだと思います。

これまで接客というものをしたことがなかったので、今振り返ると当初の私の接客は型にはまっていたのかもしれないと感じています。最初の方は、ROOTS SHIBUYAから研修講師として来ていた先輩キャストの接客方法をできるだけ真似ようと頑張っていました。
また、私はフロントのキャストが本当に素敵だと思っていて。どうしてこの人たちはこんなにお客様を笑顔にさせられるんだろうと思い、ご案内の様子を観察することにしました。
お客様とちゃんと目線を合わせ、話し方や仕草、姿勢まで研究をする日々を過ごした私は、ある日「お客様が求めていることはそういうことじゃない」ということに気づいたんです。
目線を合わせるなどの基本的なところは一緒ですが、お客様に呼びかける言葉がそれぞれ個性があって方法も全く違うことがわかりました。聞き上手なキャストもいれば、話を引き出すのが上手なキャストもいる。負けた後のお客様の気持ちに共感してお話しながら明るい気持ちにさせるキャストも。
いろんな方法があるなと思った時に、その人の心からの接客だから楽しさを感じてもらえるのであって、これをただ真似ようと思ってやってみることは違う、ということに気づきました。
私はビギナーズゲームのディーラーとして、お客様にポーカーの魅力をお伝えすることが本当に好きなんですが、ここでもただ先輩キャストのいいポイントを真似るだけではなく、自分だからこその要素を取り入れようと心がけるようになりました。
初心者にしかわからない不安や感動の細かな心の動きに共感したり、盛り上げたり。元々は私も初心者だったからこそ、ポーカーに初めて触れた時に思ったこと・感じたことをできるだけ拾っていこうと工夫しています。
例えば、飲食店などいろんなお店で「美味しかったです」とわざわざ伝えに来てくださる方って案外少ないと思うんです。
だからこそ、担当のビギナーズゲームを体験されたお客様から直接「楽しかったです。また来ます!」と言ってもらえると、この上なく嬉しくなります。やっぱりこういったお声をもらう瞬間が一番やりがいを感じますね。
実は10月より、ビギナーズゲーム担当者を研修する立場になったんです。人に教えることは私の目標でもあったのでそれが叶うことが本当に嬉しいです!
研修を教える立場になって、私が教えたキャストのビギナーズゲームを受けたお客様がお帰りになる時に「楽しかった」って言っていただけたとしたら、これまでとは違う嬉しさに変わるんだろうなと今から楽しみです。
キャストたちが各々の良さを発揮してうまくいってほしいなと思っています。そして、個人的には自分のビギナーズゲームのスキルももっとブラッシュアップしていきたいです!
これはキャストに対してもお客様に対してもなんですが、「お金や時間を割いて今この瞬間ここにいる」ということをいつも意識しています。
お客様であれば、ビギナーズゲームの2時間のためにわざわざ電車に乗り、初めてのポーカーに期待を膨らませてご来場している、ということを考えます。日々そういったお客様がご来場されるから、中途半端なディーリングはできないという気持ちで一人ひとりと向き合っています。

少し前まで、私は「キャスト応募しようかな、どうしよう。」と思っていた立場でした。応募のボタンを押すだけではありますが、その1歩は思っているよりも大きな1歩だということを伝えたいです。
知らない世界を知れる!という気軽な気持ちで応募をしたとしても、ROOTSのキャストになることを通して得られるものは想像以上に多いと思います。
あと少しで大学を卒業し就職をしますが、ROOTSで過ごしたこの1年間はこれからの私にとってとても支えになるだろうな、と思うんです。
就職後も、現役ではなくなりますがキャストの先輩としてROOTSを支えていけたらなと思っています。
※掲載内容はインタビュー当時のものです。